筋トレと有酸素運動の順番|体脂肪を落とすならどっちが先か

「筋トレと有酸素、どちらを先にやればいいですか」——体験にお越しになった方から、いちばんよく聞かれる質問のひとつです。
先に答えをお伝えします。筋トレが先、有酸素があとです。
ただし理由は、「そのほうが脂肪が落ちるから」ではありません。研究で差が出たのは、脂肪ではなく筋力のほうでした。そして実は、順番よりも先に決めたほうがよいことが3つあります。
- 先にやるべきなのは筋トレか、有酸素か
- 順番を変えると、何が変わって何が変わらないのか
- 有酸素だけの人と、両方やった人の8か月後の違い
- 順番より先に効く3つのこと
- 週に何回、どう組み立てればよいか
先にやるのは筋トレです
1回のトレーニングのなかでは、筋トレを先に、有酸素をあとにしてください。
根拠になっているのは、10件の研究をまとめた解析です(Eddens L ら, Sports Med, 2018)。5週間以上トレーニングを続けた健康な成人を対象に、「筋トレ→有酸素」の順と「有酸素→筋トレ」の順を比べたものです。
結果、筋トレを先にやったグループのほうが、脚の筋力の伸びが6.9%大きくなりました。どちらのグループも筋力は伸びましたが、伸びた割合を比べると、これだけの差がありました。
理由は単純です。有酸素を先にやると、脚が疲れた状態で筋トレに入ることになります。同じメニューでも扱える重さが落ち、こなせる回数が減ります。それが何週間も積み重なった差が、6.9%です。
ただし、ここからが大事です。同じ解析で、体脂肪率には差が出ませんでした。筋肉の太さも、持久力も、差はありません。差が出たのは、脚の筋力ひとつだけでした。
- 変わる:脚の筋力の伸び(筋トレを先にしたほうが6.9%大きい)
- 変わらない:体脂肪率/筋肉の太さ/持久力
つまり、「順番を変えれば脂肪の落ち方が変わる」とは言えません。順番で変わるのは筋力が伸びるかどうかです。
では、なぜそこにこだわるのか。体脂肪を落とすときに、いちばん守りたいものが筋肉だからです。
有酸素だけでは、体脂肪は落としきれません
順番の前に、そもそも両方やる必要があるのかを見ておきます。
過体重または肥満の成人119名を8か月追いかけた研究があります(Willis LH ら, J Appl Physiol, 2012)。参加者は筋トレだけ/有酸素だけ/両方の3グループに分けられました。食事は変えていません。
体重計の数字だけを見ると、有酸素だけの人と両方やった人は、ほとんど同じです。1.8kg減と1.6kg減。ここに差はありません。
ところが、中身はまったく違いました。
| いまやっていること | 体重 | 体脂肪 | 除脂肪体重 | ウエスト |
|---|---|---|---|---|
| 筋トレだけ | +0.8kg | 変わらず | +1.1kg | 変わらず |
| 有酸素だけ | −1.8kg | −1.7kg | 変わらず | −1.0cm |
| 筋トレ+有酸素 | −1.6kg | −2.4kg | +0.8kg | −1.7cm |
ここでいう除脂肪体重は、体重から体脂肪を引いた残りのことです。筋肉・骨・水分などの合計にあたります。
注目していただきたいのは、ウエストです。体重の減りはほぼ同じなのに、ウエストの減り方は1.7倍違いました。鏡に映る変化は、体重計ではなくこちらに出ます。
逆に、筋トレだけのグループは体重が0.8kg増えていました。体脂肪は減らず、ウエストも変わっていません。増えたのは筋肉のほうです。体重計だけを見ていたら、この8か月は「失敗」に見えたはずです。
体重が減ったのに見た目が変わらない、という悩みの正体もここにあります(→ 体重が減っても見た目が変わらない3つの原因)。
8か月の運動だけで減った体脂肪は、いちばん多い「両方」のグループでも2.4kgでした。運動の組み方をどれだけ突き詰めても、食事が置き去りだと、この幅に収まります。
とくに、筋肉を守りながら体脂肪を落とすなら、たんぱく質が足りているかを先に確かめてください(→ たんぱく質は1日どれくらい必要か)。
いま自分の体で減っているのが体脂肪なのか、それとも筋肉なのか。測ってみないと分かりません。体脂肪専門のパーソナルジムであるFASTBURNでは、無料体験で体組成を測り、その場で内訳をお見せしています。
順番より先に効くことが、3つあります
① そもそも筋トレをしているか
さきほどの研究のとおり、有酸素だけのグループは除脂肪体重が増えませんでした。順番を工夫することより、まず筋トレを入れることのほうが、ずっと大きく効きます。
② 走るか、自転車か
21件の研究をまとめた解析では、有酸素を走る種目で行ったときにだけ、筋肉の太さと筋力の伸びが小さくなりました。自転車では小さくなっていません(Wilson JM ら, J Strength Cond Res, 2012)。
筋肉を繊維の単位まで細かく調べた新しい解析でも、同じ傾向でした(Lundberg TR ら, Sports Med, 2022)。迷ったら、自転車(エアロバイク)です。
③ 有酸素の時間と回数
同じ解析で、有酸素の時間が長いほど、回数が多いほど、筋肉と筋力の伸びが小さくなるという関係が確認されています。多いほどよい、ではありません。
そして4番目が、ようやく順番です。順番は確かに効きます。ただ、この3つを決めないまま順番だけを気にしても、結果はあまり変わりません。
1回のなかで、どう組むか
軽い有酸素で体を温めます。ここでの有酸素は短く。息が上がるまでやると、次の筋トレで扱える重さが落ちます。
いちばん体力が残っている状態でここに入ります。脚・背中・胸といった大きい筋肉から先に行ってください。
最後に回します。ここで脚が疲れても、その日の筋トレはもう終わっています。疲労が次に響きません。
週に何回やればよいか
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、成人および高齢者に、筋トレを週2〜3日行うことを推奨しています。有酸素と組み合わせると、さらに健康につながるとも書かれています。
同じガイドは、筋肉を休める時間(休息日)をとることも同じく重要だとしています。毎日やればよい、というものではありません。
時間が取れないなら、日を分けても構いません。筋トレの日と有酸素の日を別にすれば、そもそも順番の問題はなくなります。
FASTBURNに通っていただいている方の多くは、週1〜2回です。回数を増やすより、続けられる回数に落ち着かせるほうが、結果は出ています(→ 週1回の筋トレでも体脂肪は落ちるのか)。
FASTBURNの考え方
ここまでの話は、結局2つに集約されます。筋肉を守ることと、体脂肪を落とすこと。順番も、種目も、回数も、この2つのためにあります。
FASTBURNの二重燃焼メソッドは、この2つを同時に進める方法です。筋トレで筋肉を育てるのがFAST-BUILD、体脂肪を落とすのがFAST-CUTです。FAST-CUTの中心は食事で、食事が整っていれば、有酸素を加えるとより効果的です。1回の運動の中で筋トレを先にするのは、筋肉を守りながら体脂肪を落とすためです(→ 二重燃焼メソッドについて)。
FASTBURNに通っていただいた方の変化は、3〜6か月で体脂肪率 −8%/筋肉量 +2kg/ウエスト −10〜15cm(平均・個人差があります)。実際の記録はビフォーアフターでご覧いただけます。
なお、いま自分の体脂肪率がどのあたりなのかを知りたい方は、体脂肪率の平均と目安もあわせてご覧ください。
よくあるご質問
筋トレの日と有酸素の日を分けてもいいですか
構いません。研究で比べられているのは主に「1回のなかの順番」で、日を分けた場合とどちらがよいかをはっきり示したものは多くありません。はっきりしているのは、有酸素の時間と回数が増えるほど筋力は伸びにくくなることです。分けるかどうかより、有酸素を増やしすぎないほうが大事です。
走るのが好きなのですが、やめたほうがいいですか
やめる必要はありません。走る種目で筋肉への影響が出やすいのは事実ですが、続けられることのほうが大きく効きます。気になるようでしたら、筋トレをした日だけ自転車に替える、という組み方もできます。
有酸素をやらずに、筋トレだけでもいいですか
さきほどの研究では、筋トレだけのグループは体脂肪が減らず、ウエストも変わらず、体重はむしろ0.8kg増えました(増えたのは筋肉です)。ただしこれは食事を変えていない条件での話です。筋トレだけで進めるなら、食事のほうで差をつける必要があります。
どちらを先にやるかで、脂肪の燃え方は変わりますか
変わりませんでした。10件の研究をまとめた解析で、体脂肪率には差が出ていません。順番で変わるのは筋力のほうです。
いまの生活リズムと、使える時間をうかがったうえで、筋トレと有酸素の組み方を無料体験でご相談いただけます。所要60分・手ぶらでお越しいただけます。
ご希望の店舗・日程をフォームでお送りください(→ 店舗一覧)。
まとめ
- 1回のなかでは筋トレが先、有酸素があと。10件の研究をまとめた解析で、脚の筋力の伸びに6.9%の差が出ました
- ただし体脂肪率には差が出ていません。順番で変わるのは筋力です
- 8か月の研究では、有酸素だけの人と両方やった人で体重の減りはほぼ同じ。違ったのは体脂肪・除脂肪体重・ウエストでした
- 順番より先に効くのは①筋トレをしているか ②走るか自転車か ③有酸素の時間と回数の3つ
- 筋トレは週2〜3日が国の推奨。休息日も同じくらい大事です
順番を気にされるのは、限られた時間を無駄にしたくないからだと思います。その感覚は正しいです。ただ、結果をいちばん削るのは順番の間違いではなく、「今日はもういいか」と思った日のほうです。だから、続けられる形に落とすことを先に決めてください。
最後にひとつだけ。体脂肪が落ちていくと、鏡の前で自分をどう思うかが変わります。服を選ぶ基準も、写真に写るかどうかも変わります。数字より先に、そちらが変わっていくのを何度も見てきました。追いかけるものを間違えないでいただきたいと思っています。
この記事の出典
- Eddens L, van Someren K, Howatson G. The Role of Intra-Session Exercise Sequence in the Interference Effect: A Systematic Review with Meta-Analysis. Sports Med. 2018;48(1):177-188. — PubMed(PMID 28917030)
- Willis LH, Slentz CA, Bateman LA, et al. Effects of aerobic and/or resistance training on body mass and fat mass in overweight or obese adults. J Appl Physiol (1985). 2012;113(12):1831-1837. — PubMed(PMID 23019316)
- Wilson JM, Marin PJ, Rhea MR, et al. Concurrent training: a meta-analysis examining interference of aerobic and resistance exercises. J Strength Cond Res. 2012;26(8):2293-2307. — PubMed(PMID 22002517)
- Lundberg TR, Feuerbacher JF, Sünkeler M, Schumann M. The Effects of Concurrent Aerobic and Strength Training on Muscle Fiber Hypertrophy: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Med. 2022;52(10):2391-2403. — PubMed(PMID 35476184)
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(令和6年1月・筋力トレーニングの推奨頻度と休養) — 厚生労働省(PDF)
リンクの最終確認日:2026年9月21日。公的な基準は改定されることがあります。数値は各出典の原文をご確認ください。
執筆:FASTBURN編集部
FASTBURN創業者/体脂肪専門コーチ(広尾店)
保有資格:NSCA-CPT(全米認定パーソナルトレーナー)
経歴:指導歴10年。これまで1,000名以上の体脂肪と向き合う
著書:『体脂肪を最速で狙って落とす!ダイエットの教科書』『体脂肪を最速で狙って落とす!代謝の教科書』(Amazon 著者ページ)
監修範囲:トレーニング、食事支援、体組成に関する実務的な内容
本記事は、FASTBURNの指導方針と現場の知見をもとに編集部が作成し、上記監修者が内容を確認しています。最終確認日は、本記事の更新日(記事上部に表示)と同一です。記事の内容は一般的な情報であり、診断や治療を目的としたものではありません。持病がある方、妊娠中の方、痛みや気になる症状がある方は、事前に医師へご相談ください。
